年頭にご挨拶申し上げます

平成30年1月4日(木)

新年おめでとうございます。
お元気に、新年を迎えられたことと、
お慶び申し上げます。

次に、新しい年の初めに、
浮かんだ思いを申し上げます。
まず、
旧臘二十三日の天長節天皇誕生日)から新年の祝賀へと、
皇居への参賀の人々の列が絶えず、
皇居を訪れた国民は今までで一番多くなっている。
一昨年、八月八日の今上陛下の御譲位の御表明にそって
御譲位の日程が決まってから、
初めて迎える天長節と新年だった。
それゆえ、過去最高の数に達した参賀のために皇居に赴いた人々は、
天皇陛下のお姿を仰ぎ見て、
ご挨拶のお言葉を拝聴し、
あらためて、
天皇を戴く国、
天皇のしらす国、
に生まれた自分を確かめ、アイデンティティーを確認する。
参賀の後に、
インタビューを受けたご婦人は、
「ありがたくて、涙がでました」
と言われていたが、
我々は、自分の生まれた「国の姿」則ち「國體」を、
目の当たりに拝すれば涙がでる国民なのだと思う。

私が、天皇陛下のお誕生日の記者会見で、最も強い印象を受けたのは、
陛下が、
明確にそして強く、「譲位」、というお言葉を発せられたことだ。

我が国政治と内閣は、「マッカーサー憲法
つまり昭和二十二年五月三日に施行された
日本国憲法と題する書面」第四条の、
天皇は、この憲法に定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」との文言を持ち出して、
天皇の意思に基づく譲位では、
「国政に関する権能を有しない」という「憲法」に反する恐れがあるとして、
「譲位」という真実を表す言葉を使わず、
この度の譲位が、
天皇のご意向とは無関係であるようにするために
「退位」という用語を使っている。
つまり、「マッカーサー憲法」の忠犬である
日本国の内閣と官僚組織中の「法匪」は、
この度の天皇陛下の御意思に基づく御譲位を、
ロシア革命による、ロマノフ王朝ニコライ二世の退位や、
辛亥革命による、清朝皇帝溥儀の退位と、
同じレベルに貶めたのである。
痛恨の思いだ。
天皇のしらす国である我が国は、帝政ロシア清朝とは違うのだ!

そして、無念の思いがまた甦った。
小泉内閣による「正田邸」解体である。
この我が国の同じ「法匪」は、
国有財産となっていた美智子皇后陛下の御生家の「正田邸」を
付近住民をはじめとする多くの国民の保存の願いを無視して、
解体して廃棄した。
その理由は、更地にすれば土地を高く売却できるということであった(財務省)。
要するに、マッカーサー憲法の解釈を振り回す我が国の官僚組織は、
共産主義独裁政権の官僚組織としても機能する優秀な組織であることを証明した。
ここにおいて、政治家の見識とは何か!
それは、官僚組織中の「法匪」の条文解釈の次元から離れて
「国民の良識」則ち「コモン・センス」を見つけ出して
勇気を持って表明することではないか。
しかし、正田邸の時も、この度の御譲位の時も、
内閣は、その勇気を持つよりも、
波風の立たない虚偽と偽善に盲従した。
しかし、
そのなかにあって、
天皇陛下は、
「譲位」
というお言葉を明確に発せられた。
まことに、ありがたいことである。
そして、実に、申し訳ないことである。

さて、私は、
昨年十二月二十二日と二十三日に東京に滞在していて、
天長節の二十三日の朝、
東京駅付近から皇居に参賀に向かう人々の列の最後尾に着いた。
しかし、二重橋の手前の大通りまで来たとき、
警察官が「本日の参賀の受付は終了した。これ以上前進できない」という。
それで仕方なく、列から離れて警視庁の方に歩き、
そこで遙か二重橋に向かって最敬礼した。
京都の学生時代、度々、その前を通った
高山彦九郎の像を思い出して、その通りしたのだ。
寛永の三奇人の一人である高山彦九郎は、
京都三条大橋で、天皇のおられる皇居に向かって手をついて遙拝した。
その時の像が、三条大橋の東に建てられている。
私は、その像が好きで、
学生の時、東郷平八郎が書いた「高山彦九郎」という文字を刻んだ像の台座にもたれてあぐらを組み酒を飲んだ。
この三条大橋から御所の壁が崩れ塀が破れた隙間から
天皇の御座所の灯りが見えたという。
その灯りを見た寛政の三奇人の一人、高山彦九郎
はたと、橋に手をついて、ああおいたわしいと、涙を流したという。
「嗚呼、男、高山彦九郎、京の三条橋の上、落ちる涙は、加茂の水 」

次に、風雲急を告げる東アジアの情勢。
北朝鮮情勢については、
私が、アメリカのトランプ大統領による斬首作戦はある、とみていること、
なければならない、と思っていることは、今まで本通信で度々書いてきた。
何故なら、この二十五年間、
北朝鮮強攻策を回避することを繰り返してきた結果が、
現在の、ワシントン・ニューヨークに届く北朝鮮の核弾頭ミサイル保有寸前という
世界的危機を作り出しているからだ。

トランプは歴史観をもった大統領だとみている。
従って、自分が、こともあろうに、アメリカ本土に届く無法国家の核弾頭ミサイルを、
呆然として許容してしまった史上最低の大統領になることを断固拒否するであろう。

私が、斬首作戦ありうべし、としていたとき、
将官クラスの軍人(自衛官)は、ない、という意見であった。
将官クラスは、一般人より軍事行動に消極的である。
何故なら、彼の命令によって部下が血を流して死ぬのが分かっているからだ。
昨年秋、軍人同士の付き合いでアメリカ軍上層部と親しいコネクションをもっている
織田邦男空将も、
アメリカの軍事作戦はない、と論じていた。
マティス国防長官も軍事作戦の実施を望んでいない、
もし、トランプ大統領が実施しそうなときは、
後ろから羽交い締めにして止めるだろう、
軍事作戦、あるかないか、賭けましょうか、
とも言っていた。
しかし、
本年の元旦のコメントでは(産経新聞)、ない、とは一言も言わなくなっている。
結局、やるかやらないかを決めるのは、軍人ではなく一般人の、
大統領であり総理大臣だ、F・Dルーズベルトでありチャーチルであったように。
まさしく、本年、動乱、あり!
漂着船が急増している日本海の状況、既に有事なり!

本年、日本国民たる者、一丸となろう!
よって、この年末年始、
この寒風のなかでも、訓練を続行中の自衛官のこと、
スクランブル発進を続けるパイロットや整備士達のこと、
を常に思っていた。

以前から、何度も書いているが、
憲法改正=改正するまで出来ない」という平時の論理が通用しないのが有事だ。
マッカーサー憲法に囚われない=直ちにする」、これによって有事が克服できる。
総理大臣が、
この論理に転換する、則ち、コルディアスの結び目を斬る!か否かに、
国家の興廃と無量の国民の命がかかっている。

従軍慰安婦問題について
要注意なのは、
中共従軍慰安婦を歴史戦の道具として使い始めたことだ。
これは、韓国がアメリカで従軍慰安婦像を建てていることと次元が違う。

そもそも、五百年間ほど朝鮮を統治した李氏朝鮮は、
李という者が支那明王朝に取り入り
明の属国の李氏朝鮮を作ってもらってそこに君臨したことから始まった。
その朝鮮が独立国になったのは日本が清朝日清戦争で打ち破ったからだ。
さらに、今の韓国は、日本が大東亜戦争に敗れたから韓国になった。
そして、李氏朝鮮と同様に、
日本と戦争中のアメリカで反日本を掲げ日本の悪口を言い続けていた李承晩が、
戦後、アメリカから韓国に送り込まれて大統領にしてもらった。
従って、今の韓国も、この李氏朝鮮や李承晩以来の習性で、
宗主国アメリカで日本の悪口を言い続けるために慰安婦像を建てている。
まったく、惨めな民族の習性ではないか。

しかし、中共が参加してきて建てる慰安婦像は、
日米離反を狙っている。
従って、最も要注意である。
かつて蒋介石が、
女房を使ってアメリカで反日気運を作り出して日米敵対にもっていった戦略と
同じ戦略の道具にサンフランシスコで従軍慰安婦像を使い始めた。
だから、サンフランシスコ市と姉妹都市関係を解消した大阪市の市長の兄ちゃんは、
中共の罠に引っかかるという間違いを犯したと先に記した訳だ。

このように、従軍慰安婦像問題は、
中共の対日思想戦・歴史戦の武器として機能し始めている。
よって、安倍内閣は、
韓国に何を言ったかという外務省がしたり顔に持ち出す経緯などかなぐり捨てて、
相手は当事者能力のない韓国とは違って中共なのだから、
世界に対して、堂々と明確に、
従軍慰安婦の強制連行などなかった、唯の売春婦だ、と言い続け、
朝日新聞に、
強制連行は、誤報であるとの発進を世界中に送信し、毀損した日本国と日本国民のの名誉を回復せよと国民に成り代わって要求すべきである。

☆最警戒地点は、東シナ海・台湾と尖閣である
現在、一番危ないのは台湾と尖閣だ。
尖閣は、第一に台湾攻略の橋頭堡であり、
同時に、沖縄侵攻と東シナ海・西太平洋そして日本本土攻略の橋頭堡である。

従って、日本とアメリカの耳目が北朝鮮に集中する時、
台湾と尖閣中共が侵攻してくる。
この時、同時に何が起こるか。
必ず、北からロシアが出てくる。
ロシアは、国後択捉に大軍を集結し、利尻礼文を飲み込み北海道を包囲してくる。
四年前にクリミアを軍隊で制圧したプーチンを見くびってはならない。
南で中共が軍事行動を取ったときに、
北からロシアも軍事的攻勢を執る。
ナチスドイツが西からポーランドに侵攻したとき、
東からロシア(ソ連)もポーランドに侵攻したことを思い出さねばならない。
支那とロシアは、
昔から、そして今も、さらに未来も、火事場泥棒の常習犯である。

以上、
もはや戦後ではなく戦前です。
この地殻変動の中で、
我ら日本人は、
自らのアイデンティティー、則ち
天皇を戴く国、
天皇のしらす国、
の民であることを自覚し、
その自覚の元に力を合わせて
平和の為に戦いに備え、
以て、断固国難を克服し、
国家と民族、そして、世界の安泰を確保していこうではありませんか。
これ以外に、我が日本が、生き残る道はありません。

 

 

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