靖国の宮に御霊は鎮まるも、をりをり帰れ母の夢路に

度々靖国神社で会った靖国会の事務局長
沼山光洋君は、
いつも礼儀正しく温和な青年だった。
その君が、
内に深く激しい気合いを秘めていて、
五月十一日未明、
靖国神社一の鳥居前で、一人割腹自決するとは!

先ほど、自決に至る君が、
七十四年前の同じ五月十一日に、
二十三歳で沖縄周辺海域において戦死した
神風特別攻撃隊第五筑波隊隊長西田高光命のことを思っていたことを知り、
西田高光命が書き残していた文を読んだ。

そこには、
・・・沖縄は断じて敵にゆずらず。
生命もいらず、名誉も地位もいらず、
只必中あるのみ
深山のさくらの如く、人知れず咲き、散るべき時に、潔く散る
・・・皇国の一臣 総てのものに感謝して別れを告げん、
・・・皇国民の一層の健闘と幸福を祈りつつ
と記してあった。

そして、
これが沼山光洋君の思いでもあることを確信した。
また、君は今、
西田高光命ら靖国の英霊とともにいることを感じる。

それ故、部隊長が、
戦死を遂げた部下に捧げた歌を君に贈る。

靖国の宮に御霊は鎮まるも 
をりをり帰れ母の夢路に

謹んで、沼山光洋君に敬礼する。

 

www.facebook.com