断固軍事作戦を支持し、中韓の話し合い路線に嵌まるな

平成29年11月11日(土)

トランプ大統領の、日本から韓国そして中共への歴訪で確認できたのは、
この三ヶ国の中で、
大陸間核弾道ミサイル保有寸前の北朝鮮への
アメリカの武力行使のオプションを容認しているのは我が国だけだということだ。
その武力行使の目的は、
北朝鮮の核弾道ミサイルという「兵器」の破壊と、
その兵器の使用を決定する指揮命令系統の破壊(斬首作戦)である。

では、武力行使を容認しない北朝鮮との「話し合い」とは
何を「目的」として何を以って、「解決」とするのか。
話し合いで
兵器の破壊と、指揮命令系統の斬首はできない。
従って、北朝鮮のある程度の核弾頭ミサイルと指揮命令系統の容認(温存)となる。
もっとも、現実性のあるのは、
北朝鮮が、アメリカのニューヨークやワシントンに届く
大陸間弾道ミサイルの開発・保有を放棄する。
従って、アメリカへ届く北朝鮮の核ミサイルは無い。
これで、トランプさん納得すべきだ、ということだ。
しかし、これは、つまり、北朝鮮の日本に届く中距離核弾頭ミサイルの
保有と実戦配備は容認されるということだ。

アメリカ大統領の主要任務は、
あくまでアメリカ国民の命と安全を守ることだ。
それ故、アメリカ大統領は、
日本には届くがアメリカには届かない
北朝鮮の核ミサイルを「話し合い」で容認する可能性はある。
また、
日本国総理大臣の主要任務は、
あくまで日本国民の命と安全を守ることだ。
それ故、日本国総理大臣は、
北朝鮮の日本に届く核ミサイルが容認されることを拒否しなければならない。
そもそも日米同盟とは、
この両者の主要任務が合致したときに、機能するのだ。

従って、現在進行中のトランプ大統領の東アジア歴訪中に、
我が国総理大臣は、改めて、
日本は、
暴虐な独裁者が実戦配備した核ミサイルの脅威の下に生きることを拒否する、
と宣言した上で、
北朝鮮のアメリカに届く大陸間弾道ミサイルの放棄だけで問題の解決ではない、
と明言すべきである。
同時に、過去二十五年間のアメリカ歴代政権の対北朝鮮政策は誤りだったと明言した
トランプ大統領に対して、
中共と韓国の言う北朝鮮との「話し合い」での解決路線は、
その誤りをトランプ政権でも引き継ぐことになると念を押して注意することが必要だ。
その時、自分だけは誤っていないような顔をしてはならない。
我が国自身も、北朝鮮
ミサイル発射のモラトリアムと核開発の中止という「嘘の約束」を信じて
早急に国交樹立交渉を開始することと巨額のカネを支払う約束(平壌共同宣言)
をするという失敗をしていることも伝えねばならない。

我が国総理大臣が、トランプ大統領北朝鮮に対する
「すべての選択肢がテーブルの上にある」
という覚悟を支持するのは、
アメリカの一部マスコミが無礼にも伝えるような、
安倍総理のトランプ追随では決してなく、
それが、我が国に届く北朝鮮の核ミサイル除去に繋がるからである。
この我が国の最大の関心事を、
国際社会にもっと明言するべきである。

また、さらに言う。
我が国が、アメリカの軍事作戦を支持するということは、
その作戦発動に際しては、
我が国も主体的に参加するということであることを覚悟すべきである。
アメリカさん、やってください見物してますから、ではない。
これは、同盟国が我が国への脅威を除去する作戦を開始するのであるから、
当然のことであろう。
同時に、
トランプ大統領北朝鮮に拉致された被害者の家族と会見したことを以って、
アメリカが被害者を救出してくれると思い込んではならない。
この大統領と被害者家族の会見を、
アメリカの作戦発動に際して、
我が国も主体的に拉致被害者救出行動に出るので、
アメリカに救出作戦への協力を仰ぐ為だと心得るべきである。
それ故、公表することは無用であるが、今こそ、
アメリカの斬首作戦への我が国の協同と、
我が国の救出作戦へのアメリカの協同の両者を、
今、綿密に日米の両軍事組織が打ち合わせる時である。

次に、十一月七日に、
月刊日本」誌に送稿した主に韓国に関する原稿を掲載する。
この原稿を送稿してから韓国で展開されたトランプ大統領への接待にあきれた。
怒りというよりも、哀れさを感じた。
やっぱり、脱亜論の福澤諭吉翁が正しい。
韓国大統領の側は、
七十二年以上前に「従軍慰安婦」であったという老女を宴席に招き入れて
トランプ大統領に抱きつかせ、
我が国の竹島近海で採れたエビを大統領の食卓に出した。
やはり、こりゃ正常じゃない。
犬も笑う韓国。あの原稿でよかった、と納得した次第だ。

 ・・・   ・・・   ・・・   ・・・

今年亡くなった渡部昇一先生が書かれていたと思うのだが、
「ある一定の地域には歴史上、同じことが繰り返される」と。
 この言葉は、ヨーロッパ人が、バルカン半島の歴史を眺めてどこかに書き、
それを渡部先生が紹介したのだが、その時、バルカン半島ではなく、
朝鮮半島を眺めてきた日本人こそ、この言葉を実感を以て受け止めるだろうと思った。
何故なら、朝鮮半島の内部とシナやロシアとの関わり、
そして今の北朝鮮との錯綜関係の中で、
李氏朝鮮の昔と同じことが繰り返し今起こっており現在進行中であるからだ。
 
そこで、その現在の朝鮮半島の南部の韓国の現状を見つめねばならない。
では、まず、現在の韓国大統領とは、一体、何者なのか。
ノーベル平和賞を受賞した韓国大統領がいた。
金大中氏である。
彼は、北朝鮮の独裁者である金正日との南北首脳会談をした「平和への功績」によって、ノーベル平和賞を与えられた。
私はその時、「犬も笑う」と何処かに書いた。
そして、後に明らかになる韓国大統領のノーベル平和賞受賞の裏の事情は、
まさに「犬どころかネズミも笑う」。
 つまり、金大中氏は大統領引退後の処遇を恐れるあまり、
国家のカネ五億ドルの秘密支援を北朝鮮に行い、
見返りに南北首脳会談を実現してもらってノーベル平和賞を受賞し、
その平和賞の「権威」で退任後の恐怖から逃れたというわけだ。
 
続く盧武鉉大統領も、北朝鮮に秘密支援を行い、
北朝鮮の初の原爆実験後に南北首脳会談をしてもらうが、
金大中のようにノーベル平和賞はもらえず、引退後に自殺する。
 
さらにその後の、李明博政権から朴槿恵政権のときも、
表では北朝鮮による韓国哨戒艇「天安」の撃沈、延坪島砲撃そして軍事境界線における地雷爆発事件が次々と仕掛けられるが、
裏では韓国と北朝鮮の南北間の秘密交渉ルートが機能してきた。攻撃された韓国から攻撃した北朝鮮への資金提供の話も為されたことも暴露されている(以上、平成28年2月10日付け産経新聞古田博司筑波大学教授執筆「正論」)。
 
この果てに、朴槿恵大統領が罷免された後の
大統領に本年選ばれた現大統領こそ、
長年、韓国と北朝鮮の間の裏の秘密支援や秘密交渉ルートに携わってきた頭目なのだ。
つまり、いよいよ、
北朝鮮の息のかかった人物(傀儡)が韓国の政権を握ったというわけだ。
当然、韓国政権内に、
この頭目の子分どもが入り込んで韓国政権は北朝鮮シンパで構成され、
韓国内の情勢は、北朝鮮に筒抜けになる。
 
よって、十一月七日現在、日本を訪問していたトランプアメリカ大統領は、
次の訪問地韓国に向かうが、韓国滞在日数は一日である。
韓国マスコミは、アメリカ大統領の韓国滞在日数が日本より少ない一日であることが不満であるかの如く報道している。
しかし、前に駐韓アメリカ大使が韓国人に顔を斬られたことでも分かるように、
アメリカ大統領の韓国内の長居は無用である。
韓国は今、北朝鮮に対して圧力を強化する日米にとって、
一番危険で要注意地域となっている。
 
このように、
韓国にとって最大の軍事的脅威である北朝鮮独裁政権と通じている韓国歴代政権は、
我が国が巨額の資金を供給して国交を樹立して以来、
一貫して韓国を援助して北朝鮮の脅威から守ろうとしてきた我が国に対しては、
一貫して反日感情をむき出しにしているのだ。
韓国は、ソウルの日本大使館前の公道に建てられた従軍慰安婦像を容認し、
さらに、この像をアメリカの都市に建てて世界各国に広げようとしている。
これに加えて今度は徴用工の像を建てようとしている。
つまり、韓国人慰安婦も徴用工も日本が強制連行して奴隷にしたと一方的に主張し、
日本を非難しているのである。
これらは事実に反し、我々には理解不能である。
一体、韓国とは朝鮮とは何だ、
と尋ねられても、分からんが、以上の通り繰り返しているのが朝鮮の実相だ、
と言わざるを得ない。

そもそも自らの力で近代化をすることなく消滅した李氏朝鮮は、
十四世紀末にシナの明の皇帝から朝鮮王代理に命じられた李成桂が、
皇帝から「李氏朝鮮」という国号を下賜されて発足した国であり、
はじまりから明の属国であり、
その国をシナの冊封体制から脱却させたのは、
五百年後に日本が、日清戦争で清を打ち破り、
明治二十八年(一八九四年)の下関条約によって清に朝鮮の独立を認めさせてからである。自らの力で国を造れずシナの配下に入って国を造った李氏朝鮮は、
自らの力で独立もできなかった、
これが我が国が遭遇した近現代の朝鮮半島である。
 
さて、下関条約締結から二十八年前に我が国は明治維新を迎え、近代化に乗り出した。
それ以前の江戸時代に、
李氏朝鮮から我が国への朝鮮通信使の往来は十二回に及んでいたが、
明治新政府は、改めて李氏朝鮮に、
王政復古を通告し朝鮮との修交を希望する国書を送った。
しかし、朝鮮は、
その国書に「皇」「勅」「朝廷」などのシナの皇帝しか使えない文字を使うとは無礼であると頑なに明治新政府の国書を拒絶した。
その後、朝鮮側は、ますます排外気運を強め、
明治五年、我が国の朝鮮における外交事務所である釜山の草梁和館への食料供給を拒絶し、和館の門の前に我が国を侮辱する「侮日告示」を掲示した。
即ち、朝鮮とは無礼で、交渉に当たった我が国の外務省員の報告にある通り、
「固陋傲頑、これを覚ますも覚めず」
であった。
これ、この百四十年後に、ソウルにおける日本大使館の前に
我が国を侮辱する従軍慰安婦の像を建てて、
我が国を辱める韓国の態度と同じである。
まことに、朝鮮(韓国)は、
今も、「固陋傲頑 これを覚ますも覚めず」である。
 
しかし、朝鮮内にも、
日本の明治維新と同じように朝鮮を近代化しようとする志士達が育ってくる。
その一人が金玉均である。
しかし、彼らの朝鮮近代化の計画は挫折し、
朝鮮政府から逃れて金玉均は朴泳孝とともに我が国に亡命した。
朝鮮政府は彼らの引き渡しを執拗に要求してきたが、
我が政府はそれを拒絶して、金玉均らを保護した。
また我が国の福沢諭吉頭山満などの多くの在野の人士も金玉均らを援助して、
金らは我が国での生活を享受したのである。
しかし、朝鮮政府は、自らの権力を危うくする金玉均らを殺すために、刺客を我が国に送り込むようになった。
そのような中で、明治二十七年三月、
金玉均は上手く騙されて上海に連れ出され刺客に殺害される。
金玉均の遺体は朝鮮に運ばれ、
首と両手両足を切断されて、胴は漢江に流され、首と四肢は全朝鮮でさらされた。
 
金玉均の友人である日本人甲斐軍治は、
さらされている金の首から遺髪を切り取って東京に運び、
日本人同志らは金の墓を東京本郷の真浄寺に建立する(私は、青山霊園にも金玉均の慰霊碑があるのを見ている)。

本年二月十三日、北朝鮮の独裁者金正日の長男である金正男が、
クアラルンプールで弟の現独裁者金正恩の指令を受けた刺客によって殺害され、
遺体は北朝鮮に送られた。
この独裁者となった弟が
自分の権力を脅かす恐れのある兄を刺客を放って殺戮する情景を見て、
百二十年前の金玉均殺害を思い浮かべたのは私だけではないであろう。

現在の韓国の政権は、我が国を敵視し、
このような北朝鮮の独裁権力と親密なのである。
これから北朝鮮を発火点として起こる半島の混乱に際し、
我々は、断固として北朝鮮の核を無力化して自国日本を守るが、
韓国に対しては、
古田博司教授の前記「正論」で言われた非韓三原則で対処するべきである。
即ち、「助けず、教えず、関わらず」。

 

 

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