情報戦の観点から観る・嗚呼、C・W・ニコルさん

 

 

情報戦の観点から観る

昨夜(四月四日)、
通りすがりに
テレビの確かNHKのニュースを見ると、
マスクをした中国共産党習近平主席が、
武漢ウイルスによる死亡者追悼の為の黙祷をしている。
中国共産党が、
昨日を犠牲者に対する黙祷の日と決めたらしい。
そして、TVの画面は、中国の裕福な家庭の様子に切り替わり、
学校が閉鎖されて学校で学べなくなった子女が、
パソコンで家にいながら学べるようになって喜ぶ情景を映した。
この黙祷の習近平と中国の家庭の放映は、
武漢ウイルスによる一万人を超える死亡者を出している欧州各国の情景と並べて放映されており、それ故、欧州各国と変わらない中国の被害状況の紹介となっている。

このニュースを観て、違和感をもった。
何故なら、
中国は被害国ではなくウイルスを発生させた加害国であり、
黙祷をしている習近平主席は、
発生したウイルスを隠蔽していて、
さらに未だウイルスの素性と発生原因を公表しない、
加害国中国の最高責任者であるからだ。
このニュースは、このことを総て捨象して
中国を、欧米と共に悲しさを分かち合う
被害国と被害者の一員としていた。
また、
本日の産経新聞朝刊一面の
各国の「新型コロナウイルスの感染者数」
と題された一覧表を見て
なるほどなあ、
と思った。
その一覧表の第一位は、
アメリカで27万8458人、
以下、スペイン、イタリア、ドイツ、フランスと続き、
その次に、中国がきて8万2543人
となっていたからだ。

では、何故、なるほどなあ、と思ったのか。
その理由は、
第一に、昨日(四日)のニュースは、
中国の、「このウイルスはアメリカが武漢に撒いた」
即ち、「中国は被害者だ」という大嘘を前提にしており、
第二に、本日(五日)の感染者数一覧表は、
中国の、「このウイルスの鎮圧に成功した」
という大嘘を前提にしているからだ。

現在世界で進行しているのは
細菌戦であり情報戦である。
そして、昨日と本日の指摘したマスコミ報道は、
無邪気に
中国共産党の情報を受け入れていると評価するしかない。
つまり、
昨今のマスコミは、
まんまと中国の情報操作に嵌まり、
自覚ないまま
WHOのテドロス事務局長と同じアホ顔になっているのだ。

このことを指摘した上で、
我々日本人は、
明治維新以来、朝鮮半島と大陸に関与してから、
散々、思いも付かない彼等の嘘に、
あっけにとられ翻弄され、
著しく名誉と国益を害されてきたのだから、
その経験に基づいて、
こと、中国に関しては、
この度の武漢ウイルスに関して、
こういうことも大いに有り得ると指摘しておきたい。

まず、
五千万人の餓死者が出ても(毛沢東の大躍進失敗)、
二千万人が殺戮されても(毛沢東文化大革命)、
それを隠しおおせることができるのが
中国共産党独裁体制である。
習近平主席は、中国共産党で育った毛沢東の信奉者である。
従って、
現在、武漢ウイルス感染者が五千万人いても、
死者が五十万人に達していても、
中国共産党は8万2543人感染で3330人死亡と発表できる。

また、
中国人は自らの伝統的蛮行を、
日本人に仮託して日本非難の材料に仕立て上げる(故中村粲教授「大東亜戦争への道」)。
従って、
国史書に記録されたむごたらしい虐殺の記録の通りを
日本人が行ったと、国際社会に嘘を言いふらした。
例えば、中国人の
日本兵は生きている人の腹を断ち切って、心臓と肝を抜き取り煮て食った」
という証言は、
中国の史書にある中国人のしたことであり日本人がするはずもないとこだ。
さらに、
一九三七年七月七日に勃発した盧溝橋事件は、
中国共産党軍が、
日中両軍を激突させる為に日本軍に銃撃を加えて始まったのだが、
中国人は日本軍が中国軍を先に攻撃したとしている。
また同年十月、
河北省の城塞都市「正定」を日本軍が占領した際、
当地の修道院カトリック宣教師である九名のヨーロッパ人が共産武装ゲリラに連れ出され殺害された。しかし、現在、中国は九名の宣教師を殺害したのは日本兵だとしている。
次に翌年六月、
河北を制定した日本軍の進撃を阻止するために
中国軍は黄河の堤防を八キロにわたり決壊させ
農民百万人を溺死させ六百万人を負傷させた。
これに対して日本軍は数万の中国人民を救助した。
しかし、中国人は、
黄河の堤防を決壊させたのは日本軍だと主張した。

そして、以上の
中国がしたことを日本人がしたという中国人の嘘を、
この度の、ウイルスのケースに当てはめれば、
中国人は、
武漢ウイルスはアメリカが中国に撒いたと言った。
ということは、
アメリカに於ける武漢ウイルス大感染は、
中国人がアメリカで撒いたからだ、
となる。

アメリカのニューヨークとカリホルニアには、
全土で一千百万人に及ぶ不法移民の多くがいる。
トランプ政権は、ウイルス抑止のために、
そのステイタスを不問にして不法移民の検査診断をおこない
その結果、判明した感染者が急増した、と思われる。
しかし、中国は、武漢で発源したウイルスを、
こともあろうに、
アメリカが撒いたと国際社会に公言したのだ。
ここまで、言うなら、
自分がしたことを他人がしたという
日本が散々経験したいつもの中国の癖がでたのであり、
アメリカに中国がウイルスを撒いたとするのも
現実味を帯びる。
何れ、必ず判明する。
トランプ大統領に頑張って欲しい。

繰り返すが、
今、進行しているのは細菌戦と情報戦である。
そして中国は、現在、
情報戦に於いて、
自分がウイルス制圧に成功したと見せつけて、
放火犯人が消防士の役割に転じて、
感染者増大の窮状にある欧米に対して有利な立場を築こうとしている。
しかし、それは今しばらくの話であり、
経済がガタガタになり
政権に分裂が起こり
崩壊の危機に近づくのは習近平中国共産党独裁体制である。
その時、我々、自由と民主主義の価値観を共有する諸国である
我が日本とアメリカは、
中国の情報戦に惑わされることなく
二十世紀末のソビエト崩壊と同様に、
地球から共産党独裁体制という歪で呪われた態勢を除去し、
以って、アジアに
「萬民保全の道」を拓かなければならない。

 

嗚呼、C・W・ニコルさん

四月三日、
C・W・ニコルさんが黒姫山麓で亡くなった。七十九歳だった。
彼は、イギリスのウェールズに生まれた。
英国海軍(ロイヤルネービー)軍人の息子であり孫だった。
彼の父は、第二次世界大戦の時、
我が帝国海軍(インペリアルネービー)と
敵と味方に分かれて戦い、
彼の祖父は、第一次世界大戦の時、
地中海のマルタを基地として我が帝国海軍と
同盟国として共に戦った。
昭和三十七年に初来日し、
昭和五十三年、日本の捕鯨を知るために和歌山県太地に住み込んだ。
その後、信州の黒姫山麓に暮らし、日本人となり、
荒れた日本の森林を再生させる行動を開始した。
その再生させた森は
三十四万平方㍍の広大な「アファンの森」となった。
ある時、
テレビの縄文時代の遺跡を巡る番組にニコルさんが出演していた。
森のなかにある縄文の遺物の元での会話で、
ある出演者が、
これらを造った縄文人は何処に行ったのでしょうか、
とつぶやいた。
その時、ニコルさんは言った。
あなた方の血の中にいるよ、
と。
C・W・ニコルさんの言った言葉のうち、
この
「あなた方の血の中にいるよ」ほど、
尊い忘れ得ない言葉はない。

一九九六年、ニコルさんは、
第一次世界大戦の際、
日英同盟に基づいて地中海に派遣され勇戦奮闘した
我が帝国海軍の駆逐艦群からなる第二特務艦隊に参加した
片岡覚太郞主計中尉の克明な手記を読んだ。
その時、
「ぼくは胸にむらむらと興奮を感じた」
そして、
一九九七年七月六日、とうとうマルタに到着して、
第二特務艦隊の戦死した将兵が葬られている墓地を訪れ、
「日本帝国海軍記念碑」の石台に
日本酒と海苔と梅干しを供えた。
その後、片岡覚太郎の手記を編集解説する
日本海軍地中海遠征記」を出版した。
その本の最後に、
昭和十八年に海軍予備役に編入され、
昭和三十四年十二月に亡くなった片岡覚太郎を思い、
彼は次のように記した。
「この本が出版されるとき、
彼がどこかでほんのちょっとほほえんでくれたらと願う。」

C・W・ニコルさんの訃報に接し、
寂寞の思い胸に迫り、謹んでご冥福を祈る。
ニコルさん、
そのうちに会えるのを楽しみにしている!