奉祝 明治節
明治天皇の御誕生日に
心にありがたく浮かぶ神勅、勅語、宸翰(おことば)、御製は次の通り。
○五箇条のご誓文勅語(明治元年三月十四日)
我が国未曾有の変革を為んとし、
朕、躬を以て衆に先んし、天地神明に誓ひ、
大に斯国是を定め、萬民保全の道を立んとす。
衆亦此旨趣に基き、協心努力せよ。
○国威宣布の宸翰(明治元年三月十四日)
朕幼弱を以て、猝(にわか)に大統を紹(つ)き、
爾来何を以て万国に対立し、列祖に事へ奉らむやと、
朝夕恐懼に堪さるなり。
・・・今般朝政一新の時にあたり、
天下億兆、一人も其處を得ざる時は、皆朕が罪なれば、
今日の事、朕、自ら身骨を労し心志を苦しめ、艱難の先に立ち、
古列祖の盡させ給ひし跡を履み、治績を勤めてこそ、
始めて天職を奉じて、億兆の君たる所に背かさるへし。
○あさみどり すみわたりたる大空の
ひろきをおのが心ともがな
○國のためあだなす仇はくだくとも
いつくしむべきことなわすれそ
○敷島の大和心のををしさは
事あるときそ現れにけり
○第十六代仁徳天皇の
「百姓(おおみたから)の富めるを喜び給ふの詔」
其れ天(あめ)の君を立つることは、是れ百姓の為なり。
然らば則ち君は百姓を以て本と為す。
是を以て古(いにしえ)の聖王(ひじりのきみ)は、
一人の飢え寒(こごゆ)れば、顧みて身(おのれ)を責む。
○天照大御神の天壌無窮の神勅
豊葦原の千五百秋の瑞穂國は、
是吾が子孫の王(きみ)たるべき地(くに)なり。
宜しく爾(いまし)皇孫(すめみま)就(ゆ)きてしらせ。
○昭和天皇の
「年頭、国運振興の詔書」(昭和二十一年一月一日)
茲に新年を迎ふ。
顧みれば明治天皇明治の初国是として
五箇条の御誓文を下し給へり。
叡旨公明正大、又何をか加へん。
朕は茲に誓を新にして国運を開かんと欲す。
ここにおいて明らかなことは、
明治天皇の明治元年に宣言された
「萬民保全の道を立てる」
というお志は、
天照大御神の天壌無窮の神勅に発して
神武創業、仁徳天皇を経て明治天皇が宣言され
昭和天皇によって誓いを新たにして
百二十六代の新帝に至っている、
これが万世一系ということだ。
よって、その上で、
令和元年十月二十二日、
新帝は、即位礼正殿の儀において、
「国民の幸せと世界の平和を祈ります」
と宣言された。
まことに、日本人に生まれた幸せを噛みしめる。
そして、
北朝鮮に拉致された同胞の救出と
台湾、香港の人々の幸せ、
チベット、ウイグル、モンゴルの諸民族の
独立を確保することは、
我が日本の
神武創業以来の八紘一宇の志に基づく使命である
と改めて思う。